10/22(月)、日本映画・ある視点部門出品作品『GFP BUNNY─タリウム少女のプログラム─』の上映前に、土屋 豊監督、出演者の倉持由香さん、渡辺真起子さん、古舘寛治さんの舞台挨拶が行われました。
土屋 豊監督(以下、土屋):今日はご来場いただきありがとうございます。久しぶりの作品を東京国際映画祭で上映することができ、とても嬉しく思っています。日本の若いインディペンデント作家を応援する部門だということですが、僕ももう若くないことは自覚しているので(笑)、若い監督たちとこのような場で競えることを嬉しく思います。10年間にデビューをしてからずっと期待されっぱなしなのですが、これから先も期待していただきたいと思います。
倉持由香さん(以下、倉持):みなさんお越しくださいましてありがとうございます。この映画は、私のmixiのアカウントに「映画の主演になりませんか」という土屋監督からのメッセージがいきなり届いたことが始まりでした。最初は何のいたずらだろうと思ったのですが、熱意のこもったメッセージを読み、実際に監督とお会いしてお話したり、台本を読んだりしていくうちに、「こんな面白い映画に参加させてもらえるチャンスがきたのだ」と思ってお受けしました。この作品で東京国際映画祭に参加することができ、本当に監督には感謝しています。初めての主演で演技の経験も少ないので、試行錯誤を重ねて頑張りました。みなさん、どうぞよろしくお願いいたします。
渡辺真起子さん(以下、渡辺):月曜日という週の初めのお昼の時間帯にもかかわらず、たくさんの方にお越しいただき嬉しいです。ありがとうございます。物語の中でエキセントリックなお母さんを演じているのですが、私たちの世代の日常によくいるような人物だったのではないかなと思います。ぜひリラックスして観てください。
古舘寛治さん(以下、古舘):月曜のお昼にこんなたくさん来ていただいてありがとうございます。個人的には三年連続で東京国際映画祭に参加できてものすごく喜んでいます。
今回の作品は、独特の映画を撮られる土屋監督のオリジナリティーが、期待通りにがっつりと出た作品です。不思議なフィクションの作品なんですが、映画としての新しさもある作品になっていると思うので今日は楽しんでいってください。
古舘さんは東京国際映画祭への参加が三回目ということですが、渡辺さんも何度もお越しいただいていますよね。
古舘:四回目らしいです。さっき「私は四回目ですよ。」と釘をさされました(笑)
渡辺:大事なのは、参加した回数じゃないかなと思って(笑) 古舘さんがずっと「おれは3年連続だ」とおっしゃるので、悔しいからちょっと目指したいなと思いました。いい作品と巡り合えるよう、今年も種をまいていけたらと思います。
古舘:そうですね。(笑いが起きる)いやいや、僕はただ、「私は四回よ」と渡辺さんがおっしゃるので、「四回連続なの?」と聞いたら「違う」とのことで、「僕は三回連続です」と。すみません、めんどくさいことに。(笑)
とんでもないです。ご贔屓頂きまして、まことにありがとうございます。
倉持さんは主演が初めてということで、上映前であんまり話せないと思いますが、いろんなショットや映像がめまぐるしく回っていく本作で、演技されているときどんな映画になるか想像つきましたか。
倉持:一番最初に出た映画では結構演技指導が入ったので、今回もたくさん演技指導されるかなと思っていたのですが、監督はあまり演技指導されない方だったのでびっくりしました。なので、設定を言われただけの状態で、そのまま自然体で無のまま演じました。
最後に、上演前に監督から一言お願いします。
土屋:今回、東京国際映画祭でこの映画を選んでいただくにあたって、プログラミング・ディレクターの方から非常に賛否両論があったと聞きました。すごく良いという人もいれば、もう絶対に嫌だという人もいたということを聞いて、今日たくさんの人がいらっしゃってますので、上演後のQ&Aで出てきたときに半分くらいになっていたら賛否両論ということで(笑)。賛が何パーセントで否が何パーセントなのかというのをQ&Aで確認させていただきたいと思っています。
ちなみにQ&Aは皆さん登壇していただけることになりました。というと、皆さん残ってしまって調べられなくなるかもしれませんね(笑)
本作で初主演を飾った倉持さんは、緊張した様子で一生懸命話してくださり、通訳が追いつかなくなる一幕も。土屋監督のジョークや古舘さんと渡辺さんの掛け合いに、笑いの絶えない舞台挨拶となりました。