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2012.10.30
[イベントレポート]
10/28(日)観客賞授賞式―『フラッシュバックメモリーズ 3D』松江哲明監督、GOMAさん、高根順次プロデューサーからのコメント

10/28(日)クロージングセレモニーに先立ち、観客賞の発表、授賞式と受賞作品の上映会が行われました。
受賞した『フラッシュバックメモリーズ 3D』の松江哲明監督GOMAさん高根順次プロデューサーが登壇、コメントをいただきました。
観客賞授賞式

©2012 TIFF

 
観客賞発表の前に、港区副区長 田中秀司さんとみなと委員会委員長 原 保さんからご挨拶。
 
田中副区長:国内はもとより海外からも関心が高い東京国際映画祭の開催地として港区にみなさまをお迎えすることができ光栄です。
港区は歴史に裏打ちされた伝統と格式がありながら、人口のおよそ1割が外国の方で籍も130カ国にのぼり、80カ国の大使館や外資系企業も多数ある国際性にあふれた街です。
こうした国際性豊かな街ではございますけれども、一方でにぎやかで活発な街である反面、皆さんが伝統と格式、歴史に裏打ちされてございます。こうした街の中に生きづく息遣いの中で、一生懸命仕事をさせていただいているところでございます。
また本日は授賞式にあたりまして、さまざまに皆様方からご期待とご協力をいただいております。これから観客賞の発表もございます。
結びに当たりまして、受賞作品を含めましてコンペティション作品の制作にあたりまして、さまざまにご協力をいただいております皆様に改めまして感謝申し上げますとともに、これからのますますのご活躍を祈念いたしまして、簡単ではございますがご挨拶とさせていただきます。おめでとうございます。ありがとうございました。
 
原委員長:会場の皆さん、こんにちは。ただいまご紹介いただきました、東京国際映画祭みなと委員会委員長 原 保でございます。みなと委員会はこの六本木周辺の、町会・自治会・商店街・官公庁などからなる地域団体でございます。
東京国際映画祭が六本木で開催されることになったとき、映画祭を街ぐるみで応援しようと結成されました。みなと委員会は映画祭開催中、街頭フラッグの設置、そして開催一週間前には、六本木周辺の清掃活動も行いました。先週は政策研究大学院大学で「かいじゅうたちのいるところ」の上映会を行い、区民の方々と外国からの留学生の方々をご招待し、たくさんの方に来ていただきました。
昨年に引き続き、観客賞の表彰に続いて受賞作品の上映も行われます。今年で9回目になります。観客賞を受賞する作品は、何でしょうか。まもなく発表されると思います。さて今年の映画祭も、今日が最後となりました。みなさん、クロージングのイベントまで、ここ六本木で十分に楽しんでいただきたいと思います。これをもちまして、私の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
 
そして、観客賞が発表。
受賞作品は『フラッシュバックメモリーズ 3D』!
 
壇上には松江哲明監督、GOMAさん、そして出演者で奥様の森本純恵さんと長女の真陽路さん、プロデューサーの高根順次さんが登壇され、松江哲明監督、GOMAさん、高根順次プロデューサーからコメントをいただきました。
フラッシュバックメモリーズ 3D

©2012 TIFF

 
松江監督:どうもありがとうございます。(会場から拍手)
今思っていることをお話ししたいと思います。僕は東京国際映画祭には学生の頃から通っていたので、本当に嬉しいです。僕は観客としてこの映画祭に参加していて、そのあと『ライブテープ』という作品で「日本映画・ある視点部門」作品賞(2009年)をいただいて、去年は『トーキョードリフター』、今年はコンペで『フラッシュバックメモリーズ 3D』を出品させていただきました。僕の『ライブテープ』以降の作品は東京国際映画祭に育てていただいたというか、映画を撮るたびにタイミングさえあれば東京国際映画祭で完成させたいという気持ちがどんどん強くなっていくという大切な映画祭です。もしかしたらお会いした方もいたかもしれませんが、今年、僕はほとんど毎日ここへ通って20本くらいの映画を観客として観ました。僕自身も東京国際映画祭の観客だったので『フラッシュバックメモリーズ 3D』が観客賞をいただけたことは本当に、何と言いますか、コンペティション作品として審査をしていただくというのは全く違う重みがあると思っています。なので、本当に嬉しいというのが今の正直な気持ちです。また、すごく個人的なことですが、今これから映画を観ていただくのですが、上映時間のほとんどを演奏という形で出演してくださったGOMAさんと、純恵さん、娘さん、そして作品のきっかけを作ってくださった高根プロデューサーとここに立つことができ、映画が完成してこれから巣立っていくんだなという覚悟を今持っています。本当にありがとうございました。
 
GOMAさん:ただただ嬉しい限りで、観客賞に決まりましたと電話をいただいてから眠れず、まだその余韻に浸っています。まだご覧になってない方もこの中にはいらっしゃいますので、あまり映画の内容について話をするのは控えますが、本当に人生っていつ誰に何が起きるか分からない。僕自身も事故に遭う3年前までは、今ここで立って話をしている自分を全く想像していなかったと思います。だけど、こうやってここで立っている自分がいることが、現実で全てなんです。事故から3年間は、事故前の自分をずっと追いかけるようなことばかりしてきました。事故前の自分が出来ていたことはまた絶対に出来るようになりたい、絶対にまた出来るようになってやる、とそういうことばかり考えながら生きてきました。でも今日ここでこうして仲間と立ってみると、そう考えてきたことはもうどうでもいいかなというか、昔の自分を追いかけるのではなくて、今の自分で生み出せる新しい世界に自信を持って突入できそうな、そんな気持ちになってきました。事故前の自分にさよならをいうきっかけを観客賞や、皆ひとりひとりの声に後押しをしていただいたような気分です。あとは映画を見ていただいて、本当に楽しんで見ていただけたらなと思います。本当にありがとうございます。
 
高根順次プロデューサー:今GOMAさんの言葉を隣で聞いて、感動というか、感慨深いものがあります。僕なんかがとやかく言わなくても、これから作品をご覧いただいて、感じたことを友達や家族、大切な人でもいいので、一人でも多くの人に伝えていただければと思います。この作品はここから始まりますし、GOMAさんの人生もここからまた始まっていくのですが、この作品が少しでもお役に立てば幸せです。ありがとうございました。
 
フラッシュバックメモリーズ 3D

©2012 TIFF
左から依田 巽チェアマン、みなと委員会副委員長 青野信次さん、みなと委員会副委員長 須永達雄さん、みなと委員会委員長 原 保さん、出演者でGOMAさんの奥様の森本純恵さんと長女の真陽路さん、GOMAさん、松江哲明監督、高根順次プロデューサー、港区副区長 田中秀司さん、港区スポーツふれあい文化健康財団事務局長 花角正英さん
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