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2012.11.22
[イベントレポート]
11/23(金・祝)公開! 「コーマンさんは私に初めて給料を払ってくれた方なのです」―10/28(日)公式クロージング『人生の特等席』:舞台挨拶

10/28(日)、公式クロージング作品『人生の特等席』の舞台挨拶がQ&A形式で行われ、ロバート・ロレンツ監督が登壇しました。
人生の特等席

©2012 TIFF

 
ロバート・ロレンツ監督:数年前『硫黄島からの手紙』の製作中に日本に滞在しておりまして、その時から日本が大好きになりました。今回TIFFに招待されたことは本当にうれしいです。ありがとうございます。
 
Q:プロデューサーとしてアカデミー賞にノミネートも経験されていますが、今回監督業へのチャレンジすることにとまどいはありませんでしたか?
 
監督:以前から監督業はやりたいと思っていました。でもプロデューサーとしてイーストウッド作品に係っていたので、なかなか監督するこができませんでした。今回ようやくチャンスが巡ってきたので、とまどいはありませんでした。
 
Q:脚本に出会ったきっかけは?
 
監督:オフィス宛に友人から送られてきたものなのです。その脚本をクリントと僕が気に入り、映画化に至りました。その友人というのは何年も前にロジャー・コーマンのスタジオで仕事をしている時に出会った友人なのです。
話しは逸れますが、今回審査委員長を務めているコーマンさんは私に初めて給料を払ってくれた方なのです。本当に恩を感じている方で、そのコーマンさんには今朝ご挨拶ができてとてもうれしかったです。
 
Q:野球を題材した映画では父と息子を描くことが多いですが、この作品では父と娘という関係ですね?
 
監督:あくまでも野球は背景で、まず第一に人間関係を描きたかったのです。
年老いていく父親とそれを見ている娘、また娘には他の男性との関係もあります、その関係性がどのように変化していくのか、そういった人間関係を描きたかったのです。
 
Q:クリント・イーストウッドから学んだことはありますか?
 
監督:長年仕事をしてきた上で、彼・イーストウッドには本当にたくさんの経験と知識があり、そこから数多くのことを学んできました。その中で一番重要なことは、自信を持つということです。
監督業というのはまわりからリーダーシップを求められます。スタッフやキャストに自分にはキチンとしたこういう計画があるのだということ、彼らに映画作りという“旅”は価値があるということをリーダーとして見せなくてはならない。彼らから不安を取り除いてあげるということ、そういったことをイーストウッドから学びました。
 
Q:俳優・イーストウッドの魅力は?
 
監督:とても効率の良い役者だと思います。映画人としてもですが、常にまわりの人間をやる気にさせる勢いというものを持っています。そんな力を持っているからこそ、観客やファンも彼の映画を見に来るし、彼を気に入って、彼の映画をまた見たいという気持ちにさせるのだと思います。
 
Q:エイミー・アダムスやジャスティン・ティンバーレイクについて?
 
監督:二人とも素晴らしい俳優です。エイミーは本当に一緒に仕事をするのが楽しい、真のプロフェッショナルです。毎回完全に自分の役柄に入り込み、イーストウッドとも対等の立場で演じられる、本当に素晴らしい女優さんでした。
ジャスティンは、とても魅力的で、彼はまわりにも感染するエネルギーを持っていて、この映画をイキイキとさせてくれました。
 
Q:観客の皆さまへひと言お願いします。
 
監督:映画と映画祭を楽しんでください。この映画祭のスピリット、「心」を皆さまにも感じ取っていただければと思います。今日はありがとうございました。
人生の特等席

©2012 TIFF

 
人生の特等席

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